座りすぎは危険!!

座りすぎに要注意!!
日本人の身体活動は低下し続けている
厚生労働省のデータによると、1990年代後半以降、日本人の歩数は減少し続けています。男性で7.300歩(2007年)→6.800(2017年)、女性で6.200(2007年)→5.800歩(2017年)とこの10年でも大きく減少しています。その理由は、労働・家事・通勤などの日常生活における身体活動の減少です。今は当たり前になっていますが、以前は部屋の電気を消したり、テレビのチャンネルを変える度に立ち上がっていたと思います。私たちは便利で効率的な生活を追求してきましたが、それによる代償もあることを忘れてはならないと思います。
運動不足が原因となっている死亡が5万人
平成30年に厚生労働省が公表した「身体活動・運動を通じた健康増進のための厚生労働省の取り組み」の資料に驚くことが載っています。「運動不足が原因で毎年5万人が死亡」という見出しです。運動不足を原因とする病気で、毎年5万人もの人が亡くなっていることを示しました。運動不足は、喫煙・高血圧に次ぐ危険因子となっています。1日に11時間以上座っている人は4時間未満の人と比べ死亡リスクが40%も高まると言われています。
座りすぎの何がいけないのか
坐位姿勢が続くと長時間お尻を圧迫するため、脚(足)への血流量が低下します。全身の筋肉の70%が下半身に存在し、特にふくらはぎは「第2の心臓」と言われるほど重要であり、心臓から離れたところからスムーズに血液を押し戻す役割を担っています。しかし、座り続けていると下半身の筋肉が働かないため代謝が低下し肥満や糖尿病につながったり、血流悪化により高血圧の原因にもなります。
歩くことは主に下半身を動かす運動です。全身の3分の2以上の筋肉を動かし事で、心臓の様にポンプの役割を果たし、代謝や血液循環を良くします。
メンタルにも影響
座りすぎは身体面だけでなく、精神面にも影響があることが分かっています。1日に12時間以上座っている人は6時間未満の人と比べて、メンタル不調が3倍も多い調査結果もあります。
大切なのは日常の中で動くこと
座りすぎによる健康リスクを減らすには、座っている時間を少しでも減らすことです。30分に1度は立ち上がって動くだけで座りすぎによる健康リスクは軽減されると言われています。
企業が取り組む「座りすぎ」対策
スポーツ庁では社員の健康増進のためにスポーツに親しめる環境作りを進める企業を「スポーツエールカンパニー」として認定する制度を設けています。2019年に受けた企業は533社あり、社員の健康増進に積極的に取り組む企業が増えています。朝や昼休みに体操・ストレッチをするなどの運動機会の提供や、階段の利用や徒歩・自転車通勤の推奨など様々な取り組みがされています。

近年では、仕事でパソコンを使うのが当たり前であり、日本ではデスクワークは座って行うのが当たり前です。
しかし海外では、座りすぎ対策でほとんど椅子がなく、立ってパソコンをするのも珍しくありません。
自分の身体を大切に
一番難しいことですが、少しのことを意識して行うことで何年、何十年後には全く違った結果になっていきます。普段から少しのことを、自分の身体のためと思い取り組んでいくことが大切です。
それがなかなか難しいことですが・・・
しかし、痛みが出た後では遅いことがほとんどで、回復にそれなりの時間がかかってしまいます。
頑張りすぎは燃え尽きてしまいますが、ほんの少し自分の身体のために・・・