夜間頻尿・尿漏れを予防するふくらはぎケア!夜ぐっすり眠れる体をつくる。

今回は、夜間頻尿や尿漏れといったお悩みをお持ちの方に向けて、睡眠の質を高めるためのふくらはぎケアとセルフエクササイズをご紹介します。
✅ こんな症状、思い当たりませんか?
- 夜中に何度もトイレに起きてしまい、
熟睡できない - 朝起きてもスッキリしない
- 尿漏れが不安で外出や旅行を楽しめない
- 「歳のせいかな」とあきらめている
実はこれ、日中の血流や下半身の循環機能の低下が関係していることがあります。
💡 夜間頻尿と“ふくらはぎ”の意外な関係とは?
夜間頻尿や尿漏れの改善に取り組む上で、
意外と見落とされがちなポイントが
**「ふくらはぎの循環機能」**です。
ふくらはぎはただの足の筋肉ではなく、血液や体液を心臓に押し戻す“ポンプ”のような役割を担っています。
そして最近では、このふくらはぎの体液循環の停滞が、夜間の尿トラブルに大きく関与していることがわかってきました。
✔ 日中にふくらはぎに“おしっこ”がたまっている?
これはあくまで比喩ですが、ふくらはぎに体液が滞った状態を「悪い意味で“第二の膀胱”」と表現されることもあります。
日中、私たちは立ったり座ったりする時間が多く、重力の影響で血液や水分が下半身にたまりやすくなっています。
とくに筋ポンプが働いていない状態が長く続くと、体液がふくらはぎ周辺に“渋滞”するような状態になり、それが夜間になって影響を及ぼします。
🌙 夜に横になるとどうなるか?
夜、布団に入って横になると、日中ふくらはぎに
たまっていた水分が重力の影響を受けなくなり、
心臓や腎臓に戻っていきます。
このとき、腎臓は「体に戻ってきた水分が増えた」と判断し、尿をどんどん作ろうとします。
その結果、入眠から1〜2時間後に尿意で目が覚める…
これが夜間頻尿のよくあるパターンです。
🧠 夜間頻尿が身体に与えるリスクも
夜に何度もトイレに起きてしまうことで、睡眠の質が大きく低下し、心身の回復が妨げられます。
実際に、夜間に2回以上トイレに起きる方では、
死亡率が約29%上昇するという報告もあり、軽視できない健康リスクとなっています。
🦵 つまり、ふくらはぎの“排水力”がカギ
このようなメカニズムから、夜間頻尿や尿漏れの
予防・改善には、ふくらはぎの体液循環を改善し、
余分な水分を日中のうちに体外に排出しておくことがとても重要です。
運動療法やセルフケア指導の中でも、この「下肢循環へのアプローチ」がとても効果的であることを実感しています。
🔁 夜間頻尿を改善するセルフケア
以下にご紹介するセルフエクササイズは、
下肢の循環を整えて夜間の排尿トラブルを予防することを目的としています。
🦶 足を上げて “壁を指で歩く” セルフケア(夕方〜就寝前におすすめ)
- 壁に脚を上げて仰向けに寝る:クッションや枕と、壁から30~50cm離れるためのスペース
- 足を上げる体勢に入る:
- 仰向けに寝て、心臓より約20~30cm高くセット
- 足は壁に近付けすぎず、余裕のある位置に
- “壁歩き動作”開始:
- 足の指を使って、壁を上にのぼる “足が上に動く”
- 時間とペース:
- 3往復程度行う
② かかと上げ運動(10回 × 3セット)

- 壁をつま先で蹴るようなイメージで踵を上げる。10回蹴る。×3セット。
- 移動はしないけど、少し上に持ち上がるイメージで壁を蹴る。
- ふくらはぎのポンプ作用を活性化し、血液・リンパの流れをスムーズにしてくれます。
🚫 気をつけたい生活習慣
夜間頻尿を助長してしまう行動には、
以下のようなものがあります:
- 就寝直前の水分摂取(特にカフェインやアルコール)
- 長時間の座りっぱなし・運動不足
- 足の冷えを放置すること
できるだけ水分は夕方までにこまめに摂り、
夜は控えめに。また、下半身を冷やさないことも重要です。
🌙 伝えたいこと
夜間頻尿は加齢だけが原因ではなく、日中の循環や下肢の筋肉機能に目を向けることが改善のカギになります。
「運動が苦手」「むずかしいことは続かない」という方でも、日常のちょっとした工夫で夜間の尿トラブルは変えられます。
「最近よくトイレに起きるな…」と思ったら、ぜひこのケアを数日〜1週間続けてみてください。
夜ぐっすり眠れる日が増えて、日中の活動もぐっと楽になるはずです。
✍ おわりに
多くの方が「眠れない」「トイレで何度も起きてしまう」ことに悩まれているのを目にしてきました。
でも、体の仕組みを理解して適切なケアをすれば、年齢に関係なく楽にすることができます。
ご自宅でできる簡単ケア、ぜひお試しください。