過敏性腸症候群と整体

過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群とは、少しの緊張ストレスなどでも腸が過剰に反応し、下痢や便秘になりやすかったり、お腹にガスが溜まるなどの症状が出ます。その原因は、病院で検査してもまったく異常は認められず、症状だけで判断されます。

以下が該当する場合過敏性腸症候群の可能性があります。

  • 急にお腹が痛くなり、何度もトイレに行く
  • 便秘、下痢を繰り返して辛い
  • 急に体重が減ってきた
  • 睡眠中に便意が起こり、腹痛で目が覚めてしまう
  • 発熱や関節痛がある
目次

過敏性腸症候群がなかんか改善しない理由

過敏性腸症候群は、検査等で原因がわからないため、本人の症状が判断基準となります。原因がわからないため、このような病状に対してひとくくりに、過敏性腸症候群とつけられます。医学の世界ではこのような診断は意外とあります。

例えば、頸頚腕症候群(原因不明の肩こりや首の痛み)や腰椎症(原因不明の腰の痛み)などもそうで、いわば原因がわからない時につける、医者にとって「便利な診断名」となります。

ですから、胃腸科で過敏性腸症候群と診断して、ストレスが原因とされ精神科に回されたりすることが当たり前になってしまっています。

過敏性腸症候群は、病院での薬物治療や一般的に言われている食事療法も効果が無い場合もあります。原因がわからないのに全ての方に同じ薬を使っても改善がみられないのは普通に考えれば当然のことです。

一人ひとり食べる物や生活スタイルが違うため、その方にあった方法で改善して行く必要があります。

便通以上の3つのタイプ

過敏性腸症候群の便通異常は3つのタイプに分かれます。

下痢タイプ
下痢タイプは、年齢が若い方に多い傾向があります。通勤や通学の途中で急にお腹が痛くなくなったり、試験や人前に出る時などにトイレに駆け込むといったことが特徴です。

便秘タイプ
便秘は女性に多い傾向にあります。年齢を増すことにより運動不足なども理由に多くなる傾向があります。排便困難が続き、コロコロとした便が出たり、いつも残便感の症状があります。

交替タイプ
下痢と便秘を繰り返すために精神的な状態が不安定になる方が多いのが特徴です。
人によっては、下痢を気にして下痢止めの薬を飲んだり、食事を減らすことで便秘になる方もいます。

過敏性腸症候群の症状

過敏性腸症候群は、腹痛や下痢、便秘、腹部の不快感、つねにお腹が張った感じ、腹鳴、おならなどの症状があります。人によっては、お腹だけの症状だけでなく、胃の不快感、嘔吐、食欲不振など消化管症状から全身的な症状として頭痛、めまい、胸の痛み、発汗など自律神経症状に悩まされている方もいます。

過敏性腸症候群の原因

過敏性腸症候群の原因は、様々なストレスがカラダの負担となることで、自律神経が乱れてしまうことが原因です。ストレスと言っても様々あり、自分ではストレスに感じていないと思っていても意外にカラダのストレスとなっていることもあります。過敏性腸症候群の原因となるストレスを把握し、減らしていくことが大切になります。

肉体的ストレス…カラダの緊張、筋肉・骨格の歪み、脳の緊張など

精神的ストレス…不安、悩み、恐怖、イライラ、挫折、人間関係など

物理的ストレス…温度変化、気圧の変化、アレルギーなど

身体的ストレス…カフェイン、添加物、栄養の過不足など

テクノストレス…パソコン、スマホ、テレビ、タブレットなど

ストレスは1つだけでなく、様々なストレスがかかることで自律神経が乱れます。ストレス因子のかかり方や大きさは、その人の考え方や性格、不規則な生活習慣などによって大きく変わります。ストレスが多く長い状態続くことで自律神経が乱れ、過敏性腸症候群や様々な自律神経症状が出てしまいます。

便秘や下痢になる原因とは?

便秘になる原因
便秘の症状は、大腸での水分を吸収が進み過ぎ、硬くなった便はコロコロとした排便になります。毎日排便がなくても必ずしも便秘とは言えません。2~3日に1回の排便でも、便が硬い状態でなければ大丈夫です。逆に毎日出ているが便の形状が緩かったり、下痢気味だと腸の環境は良くありません。

慢性的な便秘は、がんやポリープなど便の通過を妨げる病気によって起こることもあります。また、健康な状態でも、腸の機能が低下しているときも起きます。このような便秘は、慢性的な便秘ともいい、3つのタイプに分けられます。

  • 弛緩性の便秘
    大腸の蠕動運動(ぜんどう)が弱いため、便を充分に押し出すことができないために起こる。
  • 直調整の便秘
    便が直腸まで運ばれているのに、直腸の神経が過敏になり、便意を感じにくくなるために起こり、便意が脳に伝わらないため起こります。
  • けいれん性の便秘
    腸の動きを支配している自律神経のバランスが崩れ、働きが強く起こることで、便の通りが悪くなって起こる。

過敏性腸症候群の便秘では、ストレスなどによって自律神経が乱れ、大腸の蠕動運動の働きが弱くなります。そのため腸の内容物の運びが遅くなり、必要以上の水分が吸収され、硬い便となってしまいます。

S上結腸では、知覚過敏により、異常なけいれんが起こり腸の便がせき止められてしまいます。そのため、便はさらに硬くなり量も少なくなります。直腸や結腸反射が弱くなり、便が出にくくなったり、便がでなかったりします。

下痢になる原因
下痢症状は、食事をすると胃や十二指腸は、食べ物を細かく小さくして消化します。口から飲料や食事に含まれる水分約3ℓを消化するために胃液や胆汁などの消化液約6ℓを合わせると約9ℓもの水分が腸に流れます。健康的な便は、水分が約60%から70%が通常です。これより水分が増えてしまうと便が柔らかくなり軟便になります。この水分が90%以上になると下痢になります。下痢を起こすとトイレの回数も増えてしまいます。

過敏性腸症候群の下痢では、便を通常の硬さにすることができず、軟便や水便になります。腸の出口付近で便をこらえることができず、大腸の働きが活発になり、腹痛や不快感が出る場合もあります。食事をするたびに下痢になる方もいます。

やってはいけない過敏性腸症候群の間違った対処法

過敏性腸症候群は、腸の病気ではないので、胃腸の検査をしても異常なしと言われるのは当然ですよね。一般的に正しいと言われている対処法は、実は自分のカラダに合わない場合もあります。以下の対処法には注意が必要です。

間違った対処法1.胃腸薬を飲む

過敏性腸症候群は、病気ではなく、胃腸のトラブルでもありません。なので、整腸剤やセロトニン3受容体拮抗薬、高分子重合体などの薬は全て必要ではありません。

腸は第二の脳と言われます。過敏性腸症候群は、腸のトラブルだけでなく、脳のストレスから自律神経が乱れて下痢や便秘になることがわかっています。このことから腸に作用する薬は効果がなく、薬にも副作用があり、胃腸に負担をかけてしまいますから飲まない方が良い場合も多いです。

間違った対処法2.精神薬を飲む

は深い関係があります。あなたは決して精神的に病んでいる訳ではありません。
精神科にいって精神安定剤や抗うつ剤を処方してもらえばいいかというと、これもおすすめできません。むしろ慢性化させてしまう可能性があります。精神薬にはストレスを感じなくさせる麻薬のような作用はあってもストレスを改善する効果はありません。

間違った対処法3.食物繊維を摂る

食物繊維は腸に良いとされていますが、食物繊維には2つの種類があります。
水に溶けない不溶性食物繊維(ごぼう、アーモンド、玄米など)と溶けやすい水溶性食物繊維(りんご、バナナ、こんにゃく、わかめなど)があります。

過敏性腸症候群の症状が強い初期には、不溶性食物繊維は控えめにすることをおすすめします。摂りすぎると消化できずに腸に残ってしまいます。食物繊維は全て腸に良いということはなく、摂るバランスが大事です。さらに言えば絶対的に誰のカラダに合う食べ物はありません。

間違った対処法4.乳製品を摂る

乳製品には、腸内環境を整えると言って販売しているものもありますが、乳製品にはそのような作用がないことが研究結果でわかっています。「乳糖不耐症」という、乳製品を消化吸収しにくい状態を示す病名がありますが、日本人は世界で1番乳糖不耐症の人が多いです。民族的に海外の方に比べて乳製品が合わない腸をしていることがわかっています。

乳製品が合わずに過敏性腸症候群を引き起こしている場合もありますので、控えた方が症状が改善したという方も少なくありません。

過敏性腸症候群の自分でできる対策

食生活での対策

  • 早食い、まとめ食いはさける
  • よく噛んで食べる
  • 食べたくない時は食べないようにする
  • カフェインを摂らないようにする
  • 冷たい物や刺激物の強い物は避ける

お腹を温める対策

  • ぬるま湯で入浴する
  • お腹をあたためる(よくさする、腹巻など)

その他の対策

  • 腹式呼吸をする
  • ウォーキングをする
  • たばこを吸わない
  • お酒を飲まない

自律神経の整体サロン結びにできること

あなたの過敏性腸症候群の症状が出る時はどういう時でしょう?それを把握すると自分が何にストレスを感じやすいのかがはっきりしてきます。通常はある程度のストレスにカラダは耐えられるようになっています。しかし、内臓機能が低下していたり、食生活の偏りがあると少しのストレスでもカラダは反応し、防御してしまいます。

例えば、人前に出ると症状が出る、試験前や大事な仕事の前に症状がでるなどの緊張で発生しますが、本来はやりたくないと思っていて、それを避けるための防衛反応です。

整体サロン結びでは、

  • 内臓の調整
  • 脊柱・骨盤の調整
  • 頭蓋骨の調整
  • 自律神経の調整
  • 精神面のケア(カウンセリング、感情解放の施術)
    を丁寧で心地の良い刺激で整えていきます。

過敏性腸症候群の原因は、自律神経の乱れが多く、整体サロン結びでは、自律神経の調整が得意です。自律神経の中枢である脳室、頭蓋骨をはじめ、自律神経ととても深い関係がある内臓、脊柱、骨盤、硬膜や隔膜、脳脊髄液などの神経症状をラクにする整体です。なかなか改善しない過敏性腸症候群でお悩みなら一度自律神経の整体サロン結びにご相談ください。

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