起立性調節障害と整体

起立性調節障害とは、自律神経失調症の一種で思春期に多い病気とされています。
起立や坐位で脳血流量が減少し、血圧が上がらず、思考力と判断力が低下してしまいます。

朝起きることができない、吐き気、めまい、頭痛などの身体的症状が出てしまいます。また、不安感、イライラ、やる気が出ないなどの精神的な症状が合わせて出やすくなります。

起立性調節障害の症状が強くなると、学校に行けなくなるほど辛い症状になります。実はこの症状でお悩みの方は非常に多く、中高生の10%にあたる約70万人が起立性調節障害(OD)を発病しており、このうち約10万人は日常生活に支障をきたしている方が多いと言われています。

目次

起立性調節障害とは??

起立性調節障害(起立性低血圧)とは、自律神経失調症の一種であり、特に10歳から17歳ぐらいの成長期にある子供が発症する病気です。朝、カラダがだるく起きれず、体調の不調から遅刻や不登校になるケースが多くあります。

起立性調節障害(OD)とういう病気は、昭和30年代終わり、40年代頃から指摘され始めました。1年間で身長が10㎝以上も伸びる発達する時期に、割合として全体の5%から10%未満の、男子より女子の方が発症しやすい傾向にあります。

当初は、原因がわからなかったため、思春期の「甘え」「精神のたるみ」などと言われ、理解されずに厳しい声などで、起立性調節障害(OD)の子供は辛い思いをしたでしょう。

平成に入って以降、少しずつ原因がわかるようになり、起立時の血圧異常を示すデータなどの科学的根拠から、自律神経にかかわる病気として扱われるようになりました。

自律神経は、交感神経と副交感神経が上手くバランスをとりながら、人のカラダが活発に活動させたり、またゆっくりと休養したりとカラダを常に調整してくれる神経です。

起立性調節障害は、この自律神経が乱れることによって症状が出てしまいます。

起立性調節障害のメカニズム

起立性調節障害の症状は、あなたのカラダでどのようなことがおこっているのか見ていきましょう!

カラダの機能を調整する自律神経の働きを知ることが大切です。自律神経は、24時間常にカラダを調整しています。呼吸、血圧、筋肉の緊張、内臓の動きなど全て制御しています。

自律神経には、2つの神経「交感神経」と「副交感神経」があります。この2つの働きで調節しています。

自律神経は、血管の収縮や心臓の拍動の心拍や収縮力を調節し、血圧が高くなると、頸動脈と大動脈が刺激されて、延髄にある血管運動中枢に信号が送られます。

中枢は血圧を下げる命令を出して、交感神経の働きが低下して血圧も下がります。起立性調節障害(OD)は、このような、カラダの調節する機能が正常に働いていません。朝、起きれないのは、下がってしまった血圧がなかなか上がってこないのが原因です。

交感神経のこと副交感神経のこと

「交感神経」または「副交感神経」どちらかが活発に働くときは、もう一方の神経の働きは弱くなります。

交感神経
カラダを活動的にするために働く。外からの刺激に対応するため筋肉を緊張させ、酸素を多く供給して呼吸量や心拍数を上げる。

  • 主に活動を司る
  • 血流促進・血圧上昇
  • 食物の消化抑制
  • 呼吸量増加

副交感神経
昼間の活動で疲労したカラダを休息させたり、栄養を補給したりするように働く。食事や睡眠で、再び活動するために、カラダを修復する。

  • 主に休息を司る
  • 血流抑制・血圧低下
  • 食物の消化促進
  • 呼吸量減少

起立性調節障害の症状

起立性調節障害(OD)の症状に、朝の起床が困難ということがあります。交感神経が目覚めて人間のカラダも活動を始めますが、そのスイッチがオンにならないのです。

正常に朝、活動が始まらず、半日ぐらい活動がずれてし、夕方以降は元気になります。そのため、今度は休養するべき夜間には眠れないという悪循環になります。

他の症状としては、循環器に関するものが多く出ます。人が起き上がる、カラダの向きを変える際に、本来は自律神経が血流の滞りを防ぎ、血圧をコントロールする機能が働きますが、起立性調節障害(OD)では末端の血管が上手く収縮しなくなっています。それにより、立ちくらみ、脳貧血、めまいや頭痛といった血流低下からくる症状が出るのです

それ以外にも、強い肩こりや偏頭痛、カラダがだるいなども症状としてあげられます。嘔吐やいらいら、しびれや発汗などの症状もあり、頭痛の前兆として視覚的に閃光(せんこう)が走るなどの特徴もあります。

また、人のカラダは、排尿により体内の塩分を排出します。通常、午前中から昼頃にトイレに行く機会が多いのに対し、起立性調節障害(OD)の場合は、夕方以降から夜間に多いという傾向もあるそうです。

起立性調節障害の原因

起立性調節障害の原因となる主な要因は「様々なストレス」です。多くのストレスがかかることによって、自律神経系に悪影響を与え、起立性調節障害が発症したり、悪化したりしまう。

また、起立性調節障害(OD)には、まだ原因不明とされていることも多いですが、原因として発症しやすい性格というのがあるようです。繊細で、周囲に対して気配りができる気質です。幼少期から育てやすかったという親御さんからの意見からも、いわいる「優等生、いい子」である傾向があるようです。

上記の性格と関連して、結果的にストレスを溜め込みやすかったりします。不調を感じても「心配かけたくないから」と我慢してしまい、症状が悪化していたということもあります。また、優しい性格ゆえに、いじめにあってしまいストレスから発症するケースもあります。

ストレスが過度にかかり悪化してしまうと「うつ病」や「パニック障害」など様々な神経症状と合併することがあるので注意が必要です。ストレスが続くと自律神経が乱れ、起立性調節障害やうつ病になってしまいます。まずは原因であるストレスの種類を特定することで対策ができます。

  • 肉体的ストレス…筋肉の緊張、骨格の歪み、脳の緊張
  • 精神的ストレス…嫌なこと、悩み、考え事。人間関係、不安、恐怖、悲しみ
  • 物理的ストレス…栄養素の不足や過剰摂取、科学物質や環境因子
  • テクノストレス…携帯、パソコン、タブレットなど

ストレスは1つではなく、様々なストレスが降りかかることによって自律神経が乱れ、不調となります。ストレスの大きさなどは、その人の考え方や性格、不規則な生活習慣などによって大きく違ってきます。

このようなストレスが溜まって限界を超えることで痛みや不調となります。

起立性調節障害の対策

携帯やパソコンの使用を少なくする

長時間の同じ姿勢は、カラダの負担となり、カラダが硬くなり、血流が滞ってしまいます。目を酷使することで脳の負担となり、交感神経優位となってしまい、起立性調節障害が悪化する原因になります。

疲れたらしっかり休む

カラダを休めることによって自律神経の副交感神経(カラダを回復してくれる神経)が働き、起立性調節障害の辛い症状を安定させてくれます。

カフェインを摂りすぎない

子供でカフェインは摂っていないと思うかもしれませんが、チョコやコーラなどにはカフェインが入っているので注意が必要です。他にもコーヒー、紅茶、お茶、栄養ドリンクは控えましょう。カフェインを摂ることで自律神経の「交感神経」が過剰に働いてしまうことによって、カラダを休めたい時にもカラダが興奮してしまい、起立性調節障害が悪化してしまう原因になります。

入浴はぬるめのお湯で

就寝前の入浴は、副交感神経の活動を高めるためにぬるめのお湯に入り、カラダを内側から温めて就寝します。

自律神経の整体サロン結びにできること

起立性調節障害は、自律神経との関連が深いです。自律神経のバランスを整えることにより、起立性調節障害の症状がラクになることが多くあります。

整体サロン結びでは、自律神経の観点からカラダ全体を整えていきます。

  • 脊柱の調整
  • 骨盤の調整
  • 頭蓋骨の調整
  • 内臓の調整
  • 自律神経の調整
  • 呼吸の調整

を丁寧で優しい刺激で整えていきます。

自律神経の乱れる原因として、頭蓋骨の原因があり、脳が緊張してしまっている状態です。脳の施術を行い、交感神経の興奮を抑えていきます。脳脊髄液の流れを良くすることでカラダ全体へ良い影響を与えます。

また、頭蓋骨、内臓の施術を行うことで、起立性調節障害にも深く関わっているホルモンの異常分泌を調整していきます。

心理的な影響がある場合も、カラダが緩み、リラックスできるようになることで物事に対する考え方が変わったり、性格やネガティブな感情など、日頃のストレスも同時に解決していきます。

辛い起立性調節障害でお悩み方は、ぜひ一度自律神経の整体サロン結びにご相談ください。

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